デザインの説明が難しい理由(その1)

Why Explaining Design is Hard デザインを言葉にする

デザインを説明する理由

本ブログではデザインの説明を通してより深くデザインを理解することを目指します。

モノゴトを説明することは通常当たり前に行われています。

例えば製品を紹介する広告ではその製品の推しポイントが全面に出されインパクトを付けて動画やスチール写真としてポスターや大型画面に映し出され語られます。

製品の取り扱い説明書では製品の部分名称や使い方や挿絵と共に説明されています。

オンラインではGoogleなどの検索エンジンを使って知りたいことばを検索すれば、その検索語に関連したことばの説明を見ることができます。

また博物館や美術館では展示品にキャプションとして簡単な説明文が表示されています。

モノゴトの説明であふれている。

このようにモノゴトを説明することは極当たり前に遍く行われている印象が私たちは持っていますから「モノゴトを説明することなど簡単で、見た通りのことを言えば良いだけ」と思っていますから、説明の仕方と言っても自分が説明できないことも分からないし、分からないコトはオンラインで検索すれば分かるはずと思っています。

私もそう思っていました。

しかしモノゴトを作る立場になるとこの考えが甘かったことに気づきます。

これはデザインに限ったことではなく、どのようなことでも専門的な知識を必要とすること、例えば法律的な知識が無ければ法律の説明はできませんし、物理学の専門的知識がなければ自然現象を論理的に説明することはできません。

目に見えるモノゴトは説明できる

このように明らかに専門知識を必要とするジャンル、特に先の例であげた法律や物理といった目に見えない専門性については専門的に勉強しなければその説明が出来るとは思っていませんが、「目に見えるデザインを説明してみてください」と問われ「ありのままに言えば良い」と思っているデザインの説明が意外にもできないことは普段からは認識していません。

この認識はファッションやホビーで自身の嗜好を明確に持っている自信がある方ほど、デザインの説明が出来ないという認識を持っていません。

たとえばファッションが好きな方ほど「今どのようなファッションが最もカッコよいのか」そして「どんなファッションが痛いのか」など自分なりの意見を持っています。

これらファッションに対する感覚で身の回りにある製品を見たとき、なんとも言い様のないモノゴトばかりでビックリしてしまいます。

世の中はデザインされたモノゴトであふれている

世の中に存在するモノゴトは製品として販売されたモノゴトがほぼすべてです。一部に自身がDIYしたモノや自身で描いた絵や曲などもあると思いますが、それらごく少数のモノゴト以外はすべて製品として売買されたモノで占められています。

そしてこれらの製品はデザインに気を留めずに製品の持つ機能が欲しくて無意識に近い状態で購入してしまったモノゴトが多いはずです。

デザインの説明には「ちょっとした心がけ」と「練習」が必要です

ですからデザインを説明するにはちょっとした心がけと練習が必要です。

「ちょっとした心がけとはデザインを説明する際のフレームワーク」であり、「練習とはデザインに関するボキャブラリーを増やす」ことです。

この「ちょっとした心がけ」と「練習」について本ブログでは書いていきたいと思います。

コメント

タイトルとURLをコピーしました